- 原稿をガラスの資料台に載せてスキャンします。原稿は固定で読取りヘッドが移動し読取ります。
- センサーはCCDと呼ばれる小型の一次元センサーを使用します。 写真からの散乱光をミラーやレンズを介して画像をCCDに投影し、CCDが電気信号に変換します。
- 光学系を使用しておりますので比較的に高い解像度で読み取れます。
- ガラス面から資料が多少(2〜3mm)浮いても読取りには殆ど影響が出ません。 従ってアルバム写真の入力にも適しています。(*1)
- 光学系が入っているので、装置の厚みがあります。 薄いものもありますが、その分処理能力や画質性能が犠牲になります。
- A4サイズまでであれば、比較的にリーズナブルな価格で入手できます。
- 複数の写真を資料台に載せて、それぞれに最適化した入力を設定できます。
- 複数の写真を資料台に載せても、自動的に個々の写真をデータとして切り出してくれます。 但しアルバム写真はマニュアルでの切り出しが原則となります。
- ホコリやヨゴレがガラスに付着すると、同じ場所に欠陥が発生するため、頻繁に清掃が必要です。
- 清掃は資料台となるガラス面の清掃であるため、比較的容易です。
- 処理能力は多少劣ります。
- 反ってしまった写真でも入力は可能です。
- 光沢写真をガラス面に強く密着させると、画像にムラが発生しますので要注意です。
- 長期間の使用で、ガラス面のキズ、ガラス面のくもり(内側のくもり故清掃は不可能) が生じますが交換費用の方が高くなりますので買い換えた方がお得です。
(まとめ)
アルバム写真も含めてプリント写真の入力には最も適したタイプと考えています。
難を言えば処理能力の低さでしょう。
画像品質という意味ではそれほど問題はありません。
解像度も600DPIの入力が可能であればプリント写真の入力という点では問題ないと思います。
入力した画像の色合いはメーカによって多少クセがあります。
ゴミの除去機能も普通装備されていますが、メーカ、機種によって能力の差がありますので使用する前に確認が必要です。
同じメーカのものでも機種が変わった時には確認した方が良いと思います。
このタイプでも機種による画質の差はあります。
良い性能を期待するのであれば、スキャナーの厚み(カバーを除いた厚み)が厚い方が有利です。
スリムなものは恰好は良いのですが、処理能力、画質という点で劣る傾向があります。
- 原稿をガラスの資料台に載せてスキャンします。原稿は固定で読取りヘッドが移動し読取ります。
- センサーはCISと呼ばれるスキャン幅と同じ長さの一次元密着型のセンサーを使用します。 レンズやミラーを介さず直接読取りヘッドが資料に近接して読取ります。
- 光学系が入らないので、解像度は資料とヘッドの間隔で決まります。 解像度はセンサーの画素密度に依存しますので高い解像度は期待できません。
- ガラス面から資料が多少浮くとボケが出やすくなります。アルバム写真の入力には向いておりません。
- 光学系が入っていませんので、装置の厚み薄くできるのが最大の特徴です。
- 構成がシンプルで最も価格が安い方式です。
- 複合型のプリンタに搭載されているスキャナーは殆どがこのタイプです。
- 複数の写真を資料台に載せて、それぞれに最適化した入力を設定できる
- USB経由で電源を供給するタイプは光源パワーも少なめでその分処理能力は低くなります。 モータも低速となり、処理能力はさらに低くなります。
- 反ってしまった写真でも入力は可能です。
- 光沢写真をガラス面に強く密着させると、画像にムラが発生しますので要注意です。
- 長期間の使用で、ガラス面のキズ、ガラス面のくもり(内側のくもり故清掃は不可能) が生じますが交換費用の方が高くなりますので買い換えた方がお得です。
プリンタ複合機組み込みタイプで無ければとにかく薄くて軽くて持ち運びには便利です。 コスト的に一番導入しやすいのですが、アルバム写真を読み取ろうとするとボケが発生しやすいので アルバムから剥がして入力する必要があります。簡易的に使うのであれば 問題ないと思います。画質を気にする向きにはお薦めできません。
- 原稿をローラーで搬送して読取ります。読取りヘッドは固定です。
- センサーはCCDと呼ばれる小型の一次元センサーを使用します。 写真からの散乱光をミラーやレンズを介して画像をCCDに投影し、CCDが電気信号に変換します。 但し、ドキュメントスキャナーではCCDタイプは機種が限られます。
- 光学系を使用しておりますので比較的に高い解像度で読み取れます。
- 資料はローラーで搬送されますので浮くことによるボケは発生しません。 アルバム写真は台紙についたままでは入力は出来ません。
- 装置の大きさはさまざまですが、次項のCIS方式とはさほど差がありません。
- 価格は比較的高い部類に入ります。
- 処理能力が非常に高いのがこの方式の一番の特徴です。
- 写真を一枚づつ搬送するため、時々重送と呼ばれる重なって搬送されるトラブルが起きます。極端に 反った写真も搬送できないことがあります。
- ローラー搬送ですから、写真にローラー痕が残る場合があります。
- 写真を重ねて装填するため、写真同士がこすれ、写真にキズが発生したり、ホコリが出やすいというのが欠点です。
- ホコリが読取り部に付着するとライン状のスジが画像データに発生するため、頻繁に清掃が必要です。
- 清掃には内部を開ける必要があり、少し手間がかかります。
- 連続的に写真を入力しますので写真毎に異なった設定の入力は出来ません。
- 高速ですから、読取った画像のノイズはフラットベッドより大きくなります。 また、ドキュメントの読取りに最適化されている ため、写真の明暗と出力の画像との対応が厳密ではない傾向があります。
画像の品質は二の次で、とにかく大量にデジタル化する場合には向いています。解像度も せいぜい600DPIまでです。但し 初期投資が高額になるため、一般家庭で使用するには多少抵抗があります。ドキュメントなどのデータ化もかなりの頻度で 行うのであれば、このタイプを選定する解はあるでしょう。 アルバム入力が出来ないので、アルバム写真は剥がす必要がありますが フエルアルバム形式のアルバムでは、写真裏面に粘着剤が付着してしまう場合が多々あり、 この場合ローラ搬送が出来なかったり重送が頻発することになります。 従って、古いアルバム写真の入力には使えない可能性があります。 また、写真を剥がす時に写真を破損する可能性が高いので、大切な写真の入力には適さないと思います。
- 原稿をローラーで搬送して読取ります。読取りヘッドは固定です。
- センサーはCISと呼ばれるスキャン幅と同じ長さの一次元密着型のセンサーを使用します。 レンズやミラーを介さず直接読取りヘッドが資料に近接して読取ります。
- 光学系が入らないので、解像度は資料とヘッドの間隔で決まります。 解像度はセンサーの画素密度に依存しますので高い解像度は期待できません。
- 資料はローラーで搬送されますので浮くことによるボケは発生しません。 アルバム写真は台紙についたままでは入力は出来ません。
- 装置の大きさはさまざまですが、安価なものは比較的に小型です。
- ドキュメントスキャナーとしては比較的に安く手に入るものがあります。
- 処理能力が非常に高いのが特徴です。
- 写真を一枚づつ搬送するため、時々重送と呼ばれる重なって搬送されるトラブルが起きます。極端に 反った写真も搬送できないことがあります。
- ローラー搬送ですから、写真にローラー痕が残る場合があります。
- 写真を重ねて装填するため、写真同士がこすれ、写真にキズが発生したり、 ホコリが出やすいというのが欠点です。
- ホコリが読取り部に付着するとライン状のスジが画像データに発生するため、頻繁に清掃が必要です。
- 清掃には内部を開ける必要があり、少し手間がかかります。
- 連続的に写真を入力しますので写真毎に異なった設定の入力は出来ません。
- 高速ですから、読取った画像のノイズはフラットベッドより大きくなります。 またCCD方式のドキュメントスキャナよりもノイズは多くなる傾向にあります。 また、ドキュメントの読取りに最適化されている ため、写真の明暗と出力の画像との対応が厳密ではない傾向があります。
ドキュメントの入力に特化したスキャナーであるため、写真にはあまりリコメンドできません。 解像度も大半が300DPI以下。 画質はプリント用のスキャナーでは一番劣ると思った方がよいと思います。
- 原稿の裏から照明し、透過光を読取りヘッドで検出します。 原稿は固定と読取りヘッド固定の2種類があります。
- センサーはCCDと呼ばれる小型のセンサーを使用し、ミラーやレンズを介して画像をCCDに投影します。
- フィルム読取りに特化した専用レンズで倍率をかけて結像するため高い解像度で読み取ることが出来ます。
- 現在国産のものは全て生産が終了しているため、中古品しか手に入りません。価格も高い状態が続いています。
- フィルムの入力はゴミが非常に入り易いので、ゴミ除去機能は必須です。中でもDigital Ice(*2)と呼ばれる ゴミ除去機能は非常に強力な機能です。この機能が無いと使い物にならないほどです。 プリントに較べてホコリは非常に気になります。
- 処理能力は多少劣りますが、下のフラットベッドタイプよりは高速です。
国内で生産がおこなわれてないのが最大のネック。 現在生産しているのはおそらく台湾メーカ製くらいでしょう。性能は確認しておりません。
- プリント写真用のフラットベッドスキャナのカバー側に光源を搭載し、透過光でフィルムを 照明する方式。通常、フラットベッドスキャナの上位機種に限られます。
- フラットベッドであるため、フィルムは固定で読取りヘッドと光源が同期してフィルムをスキャンします。
- センサーはCCDと呼ばれる小型のセンサーを使用し、ミラーやレンズを介して画像をCCDに投影します。
- 高品質フィルム入力用としては国産品では唯一この方式の物が手に入る方式と言ってよいと思います。
- フィルム専用スキャナに較べて解像度、像のキレは見劣りします。ベースがフラットベッドであるため 光学性能に限界があるのでしょう。
- 高い入力解像度としてカタログなどに記載されていますが、基本的にサンプリングの解像度であり 実際の解像度(光学性能も含めた解像度)はフィルム専用のスキャナに較べて劣ります。
- Digital Iceもフィルム専用スキャナに較べて性能的に劣っています。また、Digital Ice使用時の処理能力は 非常に悪くなります。
(*2)Digital Ice : 米)eastman kodak社の登録商標です。赤外線を用いた ゴミの検出と除去を行う技術です。